苦手な音と絶対音感

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誰にも共感してもらえないのだが、とても苦手な音があります。

 

それは、爪切りのヤスリを使ってる音です。そんなにしっかり聞こえるはずはないのですが、人がヤスリをつかっているところを見ると、子どものころから、なぜか、超音波のように音が聞こえるような気がして、ゾワゾワっと鳥肌がたってしまうです。

 

誰か、同じような「症状」を持つ人がいないかと、いままでに何人もの友人、知人に話してみたのですが、ただの一人も、うなずいてくれる人はいませんでした。

 

小学校のころ、いわゆる「ジャイアン系男子」が、窓ガラスや黒板を爪でひっかいて、不快な音を立てたりして、よくいたずらをしていました。

 

クラスのみんなは、耳を押さえて、「やめて」と叫んでいましたら、私は、実は、その音を聞いても、別にどうもありませんでした。その場の空気を読んで、一緒に耳を押さえていましたけど。

 

音に対する感覚は、やはり、個人差が大きいようです。

 

一時期、「絶対音感」ということばが、はやったことがあります。たしか、書籍もそのものズバリのタイトルのものが、ベストセラーになったはずです。

 

音楽的才能が皆無の自分として、絶対音感を持つ人というのは、まるで超能力者か、宇宙人のようなイメージを持っていました。

 

しばらくして、、絶対音感を持つ人と知り合いになりました。当たり前ですが、見た目は、まったくふつうのひとでした。

彼女がいうには、どんな生活音も、はっきりとどの音か分かってしまうのは、わずらわしいということでした。彼女は、それらの「余計な音」を聞かないために、いつもヘッドホンステレオを装着していました。

 

私は、「絶対音感」を備えていれば、なんだか、「人生バラ色」だろうと、勝手に考えていたのですが、いろいろと苦労もあるようで、それを聞いたときは、ほんとうに驚きました。

 

たとえていえば、聞こえてくるすべての音が、音符のオブジェをともなって頭のなかをグルグル回っているということでしょうか。

 

それは、きっとすごくウザイのだろうと思いつつ、やっぱり、一度でいいから、「絶対音感」を体験してみたいなあと思います。

 

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