戸籍謄本の英訳を大使館に提出するときのハテナ

 

今回共有したいのは、戸籍謄本を英訳したものを大使館に提出するときのことです。

 

本人が英訳する場合と第三者が英訳する場合とがあり、第三者というのはたいてい私たちのような翻訳会社です。

第三者翻訳の場合は、翻訳証明といって、「私たちがたしかに翻訳しましたよ」という文言とハンコ(あるいはサイン)を入れるわけですが、このことで、こないだ興味深い出来事がありました。

 

翻訳証明は、戸籍謄本の英訳文書内に埋め込む?別途、文書として準備する?

 

戸籍謄本の英訳原稿の最下部に翻訳証明をつけて、お客様が提出したところ、大使館から「翻訳する個人または会社側が翻訳したことを証明する書類が必要」という指摘がありました。

翻訳証明とは、まさに「翻訳する個人または会社側が翻訳したことを証明するもの」であるため、おかしいなあと思い、お客様とお話をしまして、「大使館は書類と言っているので、翻訳証明は戸籍謄本の英語版の下に付けるのではなく、別途書類として準備するのかな」という結論に至り、別途準備しました。

証明の文言は一字一句一緒です。日付もハンコももちろん一緒。

これを提出したところ、「OK」とのことでした。

 

このことでよく分からないのが、別のお客様の事例で、翻訳証明を戸籍謄本の英語版の下に付ける形でOKでした。そして、今回のように、別途書類として準備すればOKということもあり、その時々によって要求される内容が変わるということなのです。

まったく同じ翻訳証明を戸籍謄本の英語版の下に付けるのと別途書類にするのとで、そんなに違いがあるのかなと不思議に感じました。また、そのときによって要求が異なるということは、どちらでもいいことなのでは?と思いました。

 

 

翻訳の資格を有する者が翻訳する?

 

そしてもう一つ、「ん?」と思いましたのが、お客様によると、大使館が「第三者翻訳の場合は、翻訳の資格を有する者でなければならない」と言っているとのことでした。

一部の国には公的に認定された翻訳制度がありますが(オーストラリアのNAATIなど)、日本では、弁護士さん司法書士さんとは異なり、翻訳は資格制度ではありませんので、「公的な認定を受けた翻訳者」という概念がありません。

考慮する必要がないと思い、大使館にこのことを伝えたところ、「じゃあOKです」とのことで、あっさり通りました。

 

 

こういった少し不思議な状況になるのは、おそらく、大使館はビザ発給のためのサポートセンターではありませんので、こまやかな個別対応は行っておらず、しゃくし定規に必要なものを答えていらっしゃるからかなと思います。(無理もありません)

そのために、書類を提出する側(ビザをいただきたい側)からみますと、ハテナになるのではないかと思います。

 

細かなところのお話はありますが、いずれにせよ、戸籍謄本の英訳と翻訳証明があれば大丈夫、というのは間違いありませんので、そういう意味では安心ですね。

 

 

翻訳証明付きの戸籍謄本の翻訳サービスはこちらです。
http://www.tiners-p.com/family-register.html

 
 

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推薦状を英語にする時は、まずは日本語に注目する

 

この仕事に携わるまで自分もまたそうであったのだけれど、「翻訳」って原文に基づいて“忠実に”“過不足なく”変換されているものだと思い込んでいた。

それは正解であり、同時に不正解でもある。

もちろん決してネガティブな意味ではなく、読み手に対しては常に誠実で友好的である、ということは大前提の上で、だけれども。

 

実際、翻訳という仕事に携わるようになって、“原文のまま”であることにこだわることが本当の意味で「誠実」であるかについては、毎日のように自問自答しています。

私たちが主に手掛ける推薦状の翻訳について、いつもまず自分に言い聞かせることが、お客様からお預かりした原文の内容が、第三者的に見て「ポジティブ」で「成熟」した、まあざっくり云えば“大人の”文章であるかどうか、それを見誤らないように充分気を払う、ということにあります。

寄せられる多くの推薦状原文が、そのまま翻訳しても申し分のない質の高いものではあるのですが、時にはこちらで手を入れないと受かるものも駄目になりそうな内容のものがあったりもします。

 

とはいえそこは「推薦状」、おいそれといじってよいものでは、ない。

 

お客様にしてからが、指導教授や勤め先の上司に書いて“いただく”ものであり、内容についてとやかく言える立場ではない。ましてや私たちはその推薦状を留学先の母国語に翻訳するのが職務であって、文章の推敲については本来、タッチすべきでないと心得ています。けれども、、、せっかくご縁あってご依頼いただいたのに、明らかに不適切だとわかっている推薦状原文を、そのまま翻訳するなんて人情味のないことは、できない。。。

さりとて。そこはやっぱり「推薦状」、書いていただいたご本人以外に、誰かが勝手に改変してよいものでは、ない。。。。。。

 

さてどうしたものか。

 

煩悶自問を繰り返し繰り返し、もんどりうってのアクロバティックな着地点として、タイナーズでは、原文(日本語)を好意的に解釈し、英語表現に変換する際、よりよい方向へと持ってゆくよう、ブラッシュアップする。原文(日本語)の意味を変えることなく、より好意的に、より上質な表現を構築し、翻訳作業の中でポジティブな文章になるよう転換してゆくのです。

そうすることで、内容としては同じことを伝えているのに、表現としてはよりよくなっている、というマジカルな展開が可能となります。

 

これがタイナーズの推薦状翻訳の最大の特徴でもあり、

(1)原文(日本語)の精査

(2)翻訳

と、エンドテキストのアップまでに大きく2段階の作成過程を踏みます。

 

 

せっかくなのでここからは、実例を交えて作業の一端をお目に掛けましょう。原文(日本語)の意味を極力変えることなく表現がどのように変わるのか、とくとご覧ください。

 

少し長いですが、まずは原文から。


※クリックしますと、全文が開きます。

 

さていかがでしょうか。

 

精査のポイントは、次のような要点になります。

 

【文章が未成熟】

例文全体にわたって云えることなので抜粋はしませんが、ある事柄に対しての言い表し方が不統一であったり、改行や句読点の不適切さからくる読みにくさ、専門用語や固有の特別な単語を括弧くくりにしないことによる伝わりにくさ、などが文章の成熟度を著しく落としてしまいます。

 

【てにをはの誤り】

これも、例文全体に散見していますねえ、特に見落としがちになるのが冒頭に人称代名詞を持ってくる場合で、「彼に」とか「彼が」と始めたあとに続く文章とで「てにをは」(接続詞)が噛み合わなくなって歯切れが悪くなる。一つの段落が長文になればなるほど起こりやすい誤りです。リズムも悪くなりますしね。私見ですが、文章って音楽に近いと思いますから、リズムは非常に大事です。

 

【表現が未成熟】

うちの会社は、現在国家プロジェクトのリニア新幹線開通のその先の次世代の新型の車両について、陸のコンコルドとも呼ばれる音速の新型車両についての開発のプロジェクトを行っているが、20年以内の完成と運行の実践を目指していて、もう国の了解も取り付けてある。

“文章の未成熟”と“表現の未成熟”の違いはとても繊細なものなのですが(笑)、例えばこれ、決して間違いではない。相手さんを指して「あんたの会社」などと不届きなことを言うのはどうしようもない阿呆ですけれど、自分の所属を表現するのに、居丈高にさえならなければ間違いとは云えない。けれどここは無難に「弊社」と表現したいところ。

 

【ネガティブな内容】

で、プロジェクトを進めるのに、国や自治体の状況を踏まえるのは当たり前の大前提として(わざわざ言うまでもないことだが)、その上でうちの会社の全員が

例文には広い受け取り方でのネガティブ要素が散見していますが、一番わかりやすいのがこの箇所です。
“わざわざ言うまでもないことだが”はあまりにも余計(←というこの表現も実は「重複」なのですが、強調と皮肉を交え、あえて使うというのは表現のテクニックです)。

 

【言葉が重複している】

その上でうちの会社の全員が一丸となって取り組むべき大きな重大な課題で、この先20年を乗り切っていくための組織や要員や人材の組み合わせはプロジェクトの肝心な肝になってくる。

場合によって重複は、強調表現になり得るものですが、けれどこれは稚拙。単なる稚拙。

 

【言葉の使い方に誤りがある】

これらの彼のワーキングで、次世代車両開発のたたき台のプランニングの推進スケジュールを確立させ、現在はその敲き台に基づいて次世代車両の開発の各部の進捗の管理とか調整とかを、現在は彼の手を離れて行っている。本社配属たったの1年目で、国家プロジェクトの一翼を担っていた彼のマネジメント能力は他の誰も足元に及ばないぐらいの他に代えがたい惜しい人材で忸怩たるものがあるだろう。

う~ん(苦笑)。例文にはそこかしこにグレーゾーンな箇所が散見していて、気にし出すとあれもこれもとあげつらいたくなるのですが
「惜しい人材」ってともすればネガティブ表現でもありますし、「忸怩たる」って“恥ずかしい思いが湧き上がること”ですからね、ここで使うのは明らかにおかしいでしょう。

 

【同じことの繰り返し】

うちの会社は、現在国家プロジェクトのリニア新幹線開通のその先の次世代の新型の車両について、陸のコンコルドとも呼ばれる音速の新型車両についての開発のプロジェクトを行っているが、20年以内の完成と運行の実践を目指していて、もう国の了解も取り付けてある。
プロジェクトを進めるのに、国や自治体の状況を踏まえるのは当たり前の大前提として(わざわざ言うまでもないことだけれども)、その上でうちの会社の全員が一丸となって取り組むべき大きな重大な課題で、この先20年を乗り切ってくための組織や要員や人材の組み合わせはプロジェクトの肝心な肝になってくる。
この組織とか要員の「誰が、何を、いつまでに、どんな感じで推進するか」ということの全体の草案の敲き台を作成したのは彼なのだった。この先20年規模の大きなプロジェクトに彼が着任して以降、プロジェクトに発生しそうな問題点について彼が関係者と問題点についてヒアリングして洗い出して、その上で、組織とか要員とかの規模や配置の箇所や採用や関係している協議の事項の洗い出しなど、関係者に協力してもらったとはいえほとんどを彼が真ん中になって動いて、組織のデザインのplanningとか業務の内容やら運用の方法などを決めていった。
これらの彼のワーキングで、次世代車両開発の敲き台のプランニングがの推進スケジュールを確立させ、現在はその敲き台に基づいて次世代車両の開発の各部の進捗の管理とか調整とかを、現在は彼の手を離れて行っている。
本社配属たったの1年目で、国家プロジェクトの一翼を担っていた彼のマネジメント能力は他の誰も足元に及ばないぐらいの他に代えがたい惜しい人材で忸怩たるものがあるだろう。

この箇所は、“言葉を変えて、同じことを繰り返しているだけ”だと感じますね。一見、内容は更新されながら進行しているような印象を受けるのですが、よく読んでみると実は同じことを繰り返して伝えている。そしてそのせいで若干嫌味に聞こえる(苦笑)。
けれどこれは文章を書く際に最もおちいりやすいトラップで、本当に、気をつけないと、うっかり“異音同意ループ”に入っちゃいます。まあその分、読み返してみれば精査すべきポイントが浮き彫りになって容易に判別できるので、手直しを見落とすってことにはなりにくいのですけれど、も。

 

 

さてさて。長々と要点を連ねて参りましたが、以上を踏まえてご紹介の例文がどのように生まれ変わるのか、ご披露いたしましょう。

 

 


※クリックしますと、全文が開きます。

 

 

いかがでしょうか。

原文とはまるで別物、とお感じになるでしょうか。

 

そう、一読すると、別物です。

 

けれどよくよく読み込んでいただくと、内容は全く変わっていないことにお気づきになるかと思います。

このようなマジカルを駆使しつつ、タイナーズではお預かりした推薦状をまず日本語の段階でご精査し、その上で、翻訳表現で更なるブラッシュアップを行い、血の通った、“本当に伝わる”英語推薦状を作成いたします。

 

推薦状の英訳サービスの詳細はこちらをご覧ください。
http://www.tiners-p.com/recommendation.html

 

 

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プレゼン資料の英訳~どう英語で表現するか、その精緻さ~

 

プレゼン資料というのは、1ページあたりの情報量が少ないのが特徴です。

それは企業の製品発表用でも、学会発表用でも、パワーポイントを使っても、keynoteを使っても一緒です。

 

情報量が多い、すなわち文字数が多いものでしたら、その文章の前後関係で意味が分かりやすいです。論文なんかが典型的な例ですね。(論文が分かりにくかったら致命的です)
しかし、プレゼン資料で、1ページあたりの文字数が多いものは、ものすごく字が小さくプレゼン資料足り得ないのが現実です。

 

いっぽうで、情報量が少ない=文字数が少ないプレゼン資料では、言葉が端的であるからこそ、意味がぼやけてしまう場合があります。
プレゼンテーターがその資料を見ながら説明をするわけですので、資料に書かれている意味とプレゼンテーターが話す内容とがリンクされていないと意味がありません。
 
だから、プレゼン資料の作成というのは、結構難しいと言いますか、気を遣うものなのんです。
 
さて、タイナーズは翻訳会社です。
お客様のプレゼン資料を、一から日本語で作成することは、まずありませんが、お客様が作った日本語のプレゼン資料を英語にする機会は、よくいただきます。
 
ここでは、私たちがプレゼン資料の中にある言葉について、どのように表現しようとしているのか、その一端をご覧いただければと思っています。
実際のプレゼン資料(企業の製品)を元に説明をしていますので、どうぞご覧ください。

 

 

 

純国産

Made in Japan with raw materials produced domestically

「純国産」という言葉は珍しいものではありませんが、英訳するにあたって、「純粋な国産」とはいったいどういうものだろうと考える必要があります。

「純粋な国産」とは、工業製品でもレトルトパックのカレーでもスナック菓子でも、その原料・生産環境など、構成要素すべてが自国内のもの・環境であることを意味します。いっぽうで、単に「国産」であれば、自国で生産したものを指しますので、たとえば東南アジアで作られた部品が使われていることもあります。

こういったことを考えたとき、まずはMade in Japanを用いるべきだと考えます。そしてこれだけだと「国産」にとどまってしまいますので、「純」をどうするか、考えました。いわゆる「純粋に」という意味を持つpurelyや、「完全に」という意味を持つentirely、あるいは、そのまま直球で100%、でも意味としては間違いではありませんが、「純国産」の本来の意味を反映しているかといえば、そうでもありません。

そこで、with raw materials produced domestically(国内で生産された原料を用いている)を加えます。これで、国内で生産された原料を用いていており、日本で作られているという意味を持たせることができます。

 

 

 
海外は200m/分 生産性優先で高速で引くと糸がビンと張った針金糸
Foreign-produced silk is reeled 200m per minute. By prioritizing productivity over quality, thread is reeled at high speed but stretched like a wire.

私たちの日常生活の中で頻繁に使われる「優先」という言葉。バスや列車の優先席や飛行機の優先搭乗、道路で見かけるバス優先レーンなどはお馴染みです。健常な人よりもお年寄りや怪我人など乗り物内で立っていることが困難な人を優先する、一般客よりも子連れなど立って待っていることが大変な人を優先する(優先搭乗の場合、それ以外にも優先される人はいますが)、一般車よりも公共の乗り物であるバスを優先する、ということです。

日本語でも英語でも、大抵は文脈や会話の流れ、その場の状況から「何を」優先するのかを言うだけで、「何より」優先されるのかという点は明白です。しかし、ときに言葉を補わないと分かりにくいケースもあります。

たとえば、プレゼンテーション資料。箇条書きが多いため、うっかりすると書いた人にしか真意が理解できない文章になってしまうことがあります。今回は、日本と海外の製品づくりの違いについての箇所の中に「生産性優先で」という日本語が出て来ますが、これでは、効率や合理化のために増加する設備投資費よりも生産性を優先するのか、生産量を増やすための作業時間延長にともなって増加する人件費よりも優先するのかなど、よくわかりません。そこで「by prioritizing productivity over quality」と言葉を補って「質」よりも優先することを明記します。

 

国産は80m/分 ゆっくり引くと糸が弾力的でしなやかな糸
Japanese silk is reeled 80m per minute. Thread is reeled slowly so that it becomes elastic and smooth.

「しなやか」という言葉を聞いて、どのような状態を想像しますか。柔軟、やさしい感触、やわらかな物腰、女性的、角張ったところがない、簡単に切れない、折れにくいなど、みなさん、一瞬にしていろいろなイメージを持つと思います。

物事の状態や性質を表す言葉については、私たちは普段、イメージをもとに言葉を選択しているのではないでしょうか。そうして言いたいことを相手に伝え、それを聞いた側は耳にした言葉からやはり瞬時に意味をイメージし、内容を理解していきます。

日本語でのコミュニケーションであれば、これで大きな問題はないでしょう。しかし、日本語から英語への翻訳となると、この「しなやか」とは具体的にどのような状態を意味しているのかという点について考え、適当と思われる単語を使って表現しなければなりません。

原文は糸についての話なので「弾力的でしなやかな糸」とは、「弾力のある滑らかな糸」という意味と理解できます。弾力があって滑らかであれば、当然切れにくいと予想できるので、elastic and smoothで伸縮度があって、角張ったところのない、簡単に切れない糸のイメージを英語で表現できるのです。

 

綿の肌着だと標高何千メートル・氷点下何十度のところでは、びちゃびちゃになって凍結・命取りになるが、絹では透湿性があるから常にサラサラ

At several thousand meters above sea level and at temperature dozens of degrees below freezing point, cotton underwear would get soaking wet and freeze, which can be fatal. Silk, on the other hand, remains dry at all times.

「びちゃびちゃ」「サラサラ」などの言葉を聞くと、日本人であれば泥水に足を入れてしまったときの不快感や、触ったときに何も手につかない清潔感などの感覚までを含めて、その状態を想像します。日本語には擬態語が多く、私たちは日々さまざまな擬態語を使い分けて言いたいことを表現しています。

しかし、実はこれ、外国語として日本語を学習する人々にとっては、乗り越えなければならないハードルの1つです。「雨がざあざあ降る」「雷がゴロゴロと鳴る」などであれば音がするものなので理解しやすいようですが、「星がきらきら光る」「雪が音もなくしんしんと降る」など状態を表すとなると、なぜその擬態語が来るのか理解に苦しむとか。

ということは、つまり、擬態語を英語に翻訳するときには、その状態を詳しく言葉で説明する必要があるということです。「びちゃびちゃ」であれば不快感の伴う濡れた状態、「サラサラ」であれば清潔感、快適さなどを伴う乾いた状態を表すために、原文である日本語の文脈を考慮して適宜単語を選びます。今回は、「びちゃびちゃ」になった綿生地のしっかり濡れた感じを表すのに「soaking wet」を、透湿性のある生地の「サラサラ」した状態についてはシンプルに「dry」を使っています。

 

・製糸工場の女工さんは、冷たい水で過酷な労働条件にも関わらず白くて綺麗な手

・The factory women at Tomioka Silk Mill had to work under harsh labor conditions, using ice-cold water. Nonetheless, their hands remained fair-complexioned and beautiful.

色が白いのは七難隠すと言われるように、日本人にとって色白は誉め言葉です。でも、白だからと単純にwhiteと訳してしまうと、英語では意味が通じません。

考えてみてください。化粧もしていないのにおしろいをつけたように真っ白い顔の人がいたら、色白を良しとする日本人でもぎょっとするでしょう。そんな人は見たことがありません。常識的に考えても、雪の色を表すような「白」を使って肌の色を表現しようとすると、言いたいことが伝わらない英語になってしまうのです。

それではこの場合、「白」でないなら何色なのでしょうか。私たちが色白というときには、皮膚があまり日に焼けていないうえ、そのきめが細かい人を指して言うことが多いように思います。

ということで、肌の白さを表す場合「fair」を使います。「pale」も使えますが、肌を形容する場合、この単語には青白いなどのネガティブなイメージがあります。

ちなみに、太陽がまぶしい季節になると、日本人(特に女性)は紫外線対策をして日光を避けようと努力しますが、ヨーロッパ系の人々は積極的に日焼けして健康的な肌色になろうとすることが多いようです。ところ変われば価値観もさまざまで興味深いですね。

 

 

1カ月後手のひら全体がみずみずしくふっくらし、皮むけが無くなった
1 month later, the whole palm became fresh and soft without dry, peeling skin.

「みずみずしくふっくら」という言葉を聞くと、赤ちゃんのぷくぷくのほっぺを思い出す方が多いでしょうか。私も、この言葉が化粧品の効果について使われていたら、思わずその商品を手に取って購入を検討してしまうかもしれません。お米でもいいですね。みずみずしくふっくら炊き上がったご飯なんて、想像するだけでじんわりと幸せな気分になります。

この、日本人なら誰しも簡単に思い浮かぶ「みずみずしくてふっくら」な状態。ここでもし日本語を母国語としない人に「それって具体的にどういう状態のことを言うの?」と聞かれたら、みなさんはどのように説明しますか。乾燥したところがなくて、十分な水分を含んでいて、つややかで、指でつつくとそれを押し返すような弾力があって、シワがなくて、たるみがなくて、やわらかくて・・・と、人によってさまざまな表現の仕方があると思います。

今回の日本語の原文は、手のひらの皮がむける症状が改善したという内容ですので、「fresh and soft」を使って表現します。ところどころ皮がむけてザラザラだった手のひらの皮膚が健やかに再生し、やわらかく変化したイメージです。「みずみずしくふっくら」という大枠の中で表現すべき内容のわずかな相違を意識しながら、文脈に合うよう単語を選択しています。

 

 

プレゼン資料の英訳サービスはこちらをご覧ください。http://www.tiners-p.com/presentation.html

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NAATIの認定を受けた翻訳者が、オーストラリア周りでは必要です。

 

オーストラリアへの書類提出で、NAATI(オーストラリア翻訳・通訳資格認定機関)の認定を受けた翻訳者をお探しのお客様、すみません、弊社にはお探しの翻訳者がいないんです。

この記事は、タイナーズから、NAATIの認定を受けた翻訳者へのメッセージです。

 

少し前に、よくご依頼いただくお客様から、下記の書類についてお問い合わせいただきました。

 

Interpreter’s/Translator’s statement

 

 

そうです、Interpreter’s/Translator’s statementです。

記載して、翻訳原稿に添付する必要があるものですね。

 

本件の場合、お客様は、an Advance Health Directive.に該当する書類をオーストラリア当局に提出する必要があり、このstatementが必要になりました。

 

しかし、下記の記載があり、私たちにはこのstatementをご準備できなかったわけです。

Note: You must be a qualified interpreter/translator, registered with the National Accreditation Authority for Translators and Interpreters.

 

意外に、オーストラリアに提出する書類の翻訳をいただいたのは、このとき初めてでしたので、正直なところ、NAATIの認定の重要性は深く考えていませんでした。

が、やはり、NAATIの認定翻訳者である必要があり、お客様には、大変申し訳ない思いをしたものでした。

 

結局のところ、NAATIの認定翻訳者で、翻訳をなりわりとしている同業さんに連絡をしまして、その方にお客様のご対応をパスする形となり、無事にstatementは整いました。

 

それで、改めてNAATIの認定翻訳者の存在をいろいろ調べてみたところ(といってもインターネット検索ですが)、翻訳をなりわりとしてウェブサイトなどで公開してらっしゃる方って、少ないんですよね。私の調べ方がよくないだけかもしれませんが。

 

また、いわゆる自営業をしてらっしゃらない方であっても、NAATIの認定を受けている方は多くいらっしゃると思います。(日本の方でも、オーストラリアの方でも)

 

オーストラリア当局が、NAATIの認定翻訳者の翻訳であることが、一部書類において必須であることに鑑みますと、NAATIの認定翻訳者の存在意義はとても大きいものだと思っています。

 

そこで、タイナーズでは、NAATIの認定を受けた翻訳者を募集いたします。

オーストラリア周りの仕事ができたら嬉しいな、保有している資格を生かしたいなあとお思いでしたら、ぜひぜひご連絡ください。

 

翻訳そのものもそうですが、一緒にオーストラリア周りの仕事を楽しめたらなあと、とてもワクワクしています。

 

下記のメールアドレスからお問い合わせください。とくに期限は設けておりませんので。(2018年春現在)

 

 

 

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Mr.フレイトからの、日本のパンフレットの英語翻訳についての伝言

「パンフレットを他言語に翻訳するときは、元の表現を真に受けるとなかれ」とは、知る人ぞ知るパンフレット研究家 パーム・フレイトさんの言葉です。

 

パームさんが、日本のパンフレットを英語に翻訳するときに気をつけることをお話になっています。

 

少し彼の言葉にそっと耳をすましてみましょう。

 

 

ホテルとその周辺の観光スポットを紹介するパンフレットを、誰もが一度は見たことがあるだろう。

そのパンフレットには、素敵なカフェや楽しいアミューズメントパークの魅力がところ狭しと書かれており、また、ホテルからのアクセスがとても細やかに書かれている。

 

そのパンフレットは、その地を知らない外国人にとってとても友好的なもので、いろんなことが書かれている。その友好的なパンフレットは、残念ながら、細かすぎて文字が小さくて、読む気になれないのだ。

 

日本のパンフレットは、そう、情報が多すぎる。それも不要な情報がパンフレットの結構な割合を占めているのである。

 

一例を挙げてみよう。

 

よく「駅から約○分」「徒歩で約○分」「ICを降りてから約○分」、こういった文言が見られる。

私なんかから見ると、それにしたって約何分、だいたい何分、およそ何分と、なんだか言い訳がましい言葉が並んでいる。

10分と書かれていて、それが12分だろうが、15分だろうが、早く歩いて9分だろうが、私たちはそんなの興味がないんだ。時間のずれによって、しかも数分というずれで何か困ることが起きるわけではないのだから。

日本人は1分の誤差にこだわるのかい?私は、もっと他の、楽しいことにこだわりたいんだ。たとえばその10分を誰と歩くのか、アイスを手に持って歩くのか、日本の伝統的な食べ物「Onigiri」を食べながら歩くのか。

 

これはつまり、advanced excuse(言い訳の前倒し)なんだよ。

 

私はパンフレットの製作に関わる人にこう言いたい。

あなたが今、準備しているパンフレットは、誰も期待していない言い訳の前倒しをしていないかって。

それをそのまま英語に翻訳してごらん。

この施設まで Approximately 10 minutes(約10分)

あのイベント会場まで Approximately 15 minutes(約15分)

あそこのカフェまで Approximately 9 minutes(約9分)

駅を降りてから Approximately 8 minutes by walk(徒歩で約8分)

 

どうだい?言い訳の前倒しが、いつのまにか、Approximately(約)の押し売りになっていないか?それも、パンフレットというとても大切で限られたスペースの中でだよ。

 

考慮すべきなんだ。そのまま英語にしちゃだめなんだよ。

でもクライアントの意向を忠実に反映しなきゃいけないのは、分かってる。そこを翻訳会社とうまくやってほしいんだよ。

そうすることで、結果として、外国人観光客があなたのクライアントを気に入ると思うよ。

 

 

 

いかがでしたか?

どうやらフレイトさんは、日本のパンフレットは細かすぎて、それをそのまま英語にすると、優れたパンフレットにならないのではないか、と心配しているようです。

 

このフレイトさんからの伝言を受けまして、私たちタイナーズも、お客様からのご依頼で思い当たる節があります。

 

「約○分」という文言は、たしかに散見されているように思います。

しかも、これを英語に翻訳すると、Approximately ○ minutesというように、Approximatelyがとても長いのです。これがパンフレットで連発されることになり、妙にApproximatelyが強調されるようになります。

Approximatelyは略すこともできますが(approx.)、しかし、パンフレットというその会社さんの正式な案内の中で略した表現を用いるのは、それはそれで違和感があります。

 

いっぽう、aboutという言葉も、「約、おおよそ、だいたい」という意味を持っています。aboutという言葉を使うことができれば、短い単語ですので円滑なのですが、aboutは少し表現が柔らかく、やはりその会社さんの正式な案内の中で用いるのは軽薄に感じる可能性があります。Approximatelyは、とりわけ印刷物に、おおよその距離や時間を表すときに使る、スタンダードな単語です。

 

つまり、Approximatelyを用いるほかないのですが、「長い!」というのもありますが、そもそも、アクセスのところで「約○分」を連発することのほうが改善の余地があるような気がします。

 

ですが、お客様のクライアント様のご要望ですから、むげにカットできないという事情もありますし、この辺のところは、ご依頼いただいた際に細やかにお打ち合わせさせていただいています。

 

 

パンフレットやカタログの翻訳サービスはこちらです。

http://www.tiners-p.com/pamphlet.html

 

※パーム・フレート氏は、私たちのパンフレットへの思いをお伝えするために登場させた架空の人物です。

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翻訳実績 所感2017年10月

 

恒例の、翻訳実績の中から特に興味深かったものをピックアップ。今回は2017年10月ぶんです。

 

 

美容商品の輸入に関するクライアントとの交渉文(和訳・英訳)

現状、とてもナイーブなところですので、翻訳もいつも以上に慎重に行っています。

 

海外企業とのビジネスに関する契約書(和訳)

依頼者様は日本企業で、海外の企業と販売契約を結ぶとのこと。依頼者様はサプライヤーになります。

で、この海外企業というのがイギリスでですね、イギリスがらみのビジネス経験がある方でしたら、ピンとくると思うのですが、この契約書というのが笑えないくらいがんじがらめなんです。(オーバーではなく)「うちはあんたのところから製品を買うんだから、全部うちの言うことをききなよ」ぐらいの勢いです。

だからといって、イギリスは冷たい、とかではなく、要は契約に重きを置いているんですね。感情ではなく、元々どんな約束をするかどうか、そして決まった約束はしっかり守る、ということになります。

念のため、依頼者様には熟考をお勧めいたしました。

 

ここの記事が、とてもリアルに書かれていて興味深いです↓

 

アメリカは契約社会と言いますが、全くもって契約社会です。アメリカ含めて欧米の仕事の仕方は、なかなかに契約社会です

https://www.advertimes.com/20140502/article155707/2/

 

 

運転免許証(フランス語からの和訳)

珍しいご依頼です。運転免許証で、しかもフランス語のもの。日本のそれと大きく変わりません。

 

海外の学校の卒業証明書および出生証明書(和訳)

戸籍抄本(英訳)

これらは個人様からのご依頼です。

なお、戸籍抄本関係は、下記の記事をご参考いただけます。

 

戸籍謄本 英語に翻訳から公証まで カナダ編

 

日本の歴史に関する文献(英訳)

刀の受け渡しについての文献です。内容自体は平易なのですが、いわゆる「昔の言葉、昔の名前」が散見していますので、それらを英語でどのように表現するかが、調べどころがあるところでした。

 

学習塾のパンフレット(英訳)

すべて英語にするものではなく、デザインとして用いられるような英語表現があり、それが英語として正しいかどうかの添削を行いました。

パンフレットの翻訳をしていて、いつも感じますのは、日本語のパンフレットは細かい(笑)。これをそのまま英語に反映すると、I・Oになってしまうのではないかと思います。I・Oはインフォメーション・オーバーロード(情報が多すぎて肝心の情報が埋もれてしまい、あとあと困ること)の略です。

 

海外留学のための推薦状(英訳)

その後、依頼者様から書類審査通過のご連絡をいただきました。よかった!

英語への翻訳段階でどうのように表現すれば良いか、というのはとても大事です。ですがそれは次点で、やはり、推薦者(ほとんどの場合、上司か学生時代の指導教授)がどう推薦してくれているか、それが最も大切です。依頼者様の推薦者が、良心を持った方であることを望みます。

 

海外の取引先への請求書(英訳)

いわゆる、「請求書」を「INVOICE」にするというもの。

日本固有の製品がカナダのお店で求められている。とても素晴らしいことですね。(しかも私と同郷の製品です)

 

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戸籍謄本 英語に翻訳から公証まで カナダ編

 

留学のため、海外にいる配偶者のもとへ行くため、仕事の関係で、などなど、きっとこのページをご覧の方は、カナダへ渡航するために必要な書類を整えていらっしゃるころだと思います。

きっと今、手続きの中で最もややこしいものの一つである、戸籍謄本をはじめとした各種の書類を英語に翻訳し、それらを公証してもらうことに手を焼いていらっしゃるのではないかと思います。

 

(Photo: Niagara Falls, Les Chutes du Niagara)

 

じつは、翻訳をご依頼いただくお客様から、公証までの手続きについて

 

「よく分からないんです」

 

とご連絡いただくことが多く、私どもも一緒になってお調べして、公証まで持っていくということがあります。

実際のところ、結構ややこしいのです。たいていの場合、行き着くのは、「どこへ聞いてもよく分からない」です。

 

何かお客様に、公証までの手続きを円滑にするご案内ができればと思っていたところ、私どもの日本在住の翻訳担当者さんがカナダへ行くことになりましたので、その翻訳担当者さんの動きを実例としてご紹介し、あなたの各種書類の英語版の準備から公証の完了までのご助力になればと思っています。

 

戸籍謄本 英語に翻訳から公証まで カナダ編

それではどうぞ。

 

【どのような書類を準備する必要があったか】

  • 戸籍謄本
  • 改製原戸籍(結婚の証明が書かれたもの)
  • 上記2種類の書類の英訳
  • 無犯罪証明書(管轄の警察本部で入手)

 

【カナダ大使館への問い合わせ・やりとり】

私の場合は主人が先にカナダに入国しており、一人でカナダのパスポートを持っている子供二人を入国させる必要があったため、以下のような質問から始まりました。

<質問>
主人が既に入国しており、後で片親が子供2名を連れて入国する場合、主人に同意書を書いてもらう必要はありますか?

<カナダ大使館の回答>
まず、カナダ国籍をお持ちの方は、カナダパスポートで渡航する必要があります。

未成年の渡航に必要な書類は以下の通りです。

  1. カナダパスポート
  2. カナダ国内の身元引受人からの手紙
  3. 渡航に同行しない親(父親)からの同意書(戸籍謄本+英訳)

同意書と戸籍謄本の翻訳を、最寄りの公証役場で公証をしたものを渡航時に携帯してください。

これらの書類は、お子さんの渡航時に携帯をしていただきますが、大使館や領事館にご提出を頂くものではありません。

※筆者フォロー)ちなみにバンクーバーの空港は過去6か月の間に様変わりしており、完全にシステムで管理されていました。まだ入国審査官はいますし、話をする必要もありますが、全く混雑がなく、システムで顔写真等もとるため、書類の提示は全く求められませんでした。子供がカナダ国籍を持っている場合は、カナダパスポートなしではカナダへの渡航はできないことについ最近なったみたいです。

 

<質問>
ETAは昨年の12月に入手しておりますが、一度の申請で半永久的に再申請の必要はないという理解で大丈夫でしょうか?

<カナダ大使館の回答>
こちらのサイト内Check your eTA statusで、保有状況を確認出来ます。ご活用ください。

※筆者フォロー)カナダへの渡航にはパスポートのほかに必ずETAというEビザが必要となります。実際の有効期限は5年間です。(2017年11月16日現在)

 

<質問>
パスポートと連動していると理解しているので特に紙ベースでETAの用意はしておりませんが、宜しいですか?

<カナダ大使館の回答>
eTAはパスポート番号に自動リンクしていますので、コピーは特に必要ありません。

 

<質問>
戸籍謄本の訳はCertified Translatorにお願いしますが、それで大丈夫でしょうか?

<カナダ大使館の回答>
仕上がった翻訳と原本をお近くの公証役場において公証印を受けたものをご提出ください。

 

<質問>
配偶者ビザの申請に必要なものとしてカナダ政府のウェブサイトに必要書類が書かれていますが、national identification cardsとは何が該当しますか?

<カナダ大使館の回答>
マイナンバーや国民健康保険証です。コピーを取られる際には英語翻訳をつけてください。
翻訳は全て公証していただく必要があります。翻訳者が行く必要があるか否かは、公証役場にお尋ねください。
こちらはプロセスを行っておりませんので提出書類に関しては、IRCCのサイトをお読みになって、ご自身でご判断をお願いします。

 

【K公証役場への問い合わせ・やりとり】

カナダ大使館から上記のようない指示があったので、最寄りの公証役場に行ってみる。

担当してくれたおじさんは見かけの田舎のおっとりした感じとは裏腹にかなりの知識人だった。彼の口からでる言葉は見かけのギャップに圧倒されるぐらい真実味があり、その優しい口ぶりと正反対の正確すぎるぐらいの情報量が、あの昭和初期のような古ぼけたオフィスの中ではありがたかった。

 

【最終的にどういう形で公証が完了したか】

おじさんによるとカナダは先進国では珍しくハーグ条約を結んでいないということで、古めかしいファイルをめくりながらカナダはやはり条約国に入っていないとご自身も驚きながら説明してくれました。

あまりにファイルに年季がいっていたため「すみません、その中身の情報は最新のものでしょうか?」とおじさんの気持ちを損ねないようにお伺いすると、「こちらは毎年一月に必ず更新するため、間違いはないんですよ。」とこちらの不安を払拭するように丁寧に答えてくれました。

 

ハーグ条約参加加盟国:

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000610.html

この条約に参加していない国はアポスティーユが必要ないそうです。アポスティーユについては以下のサイトをご確認ください。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000548.html

ざっくり言うと、外務省の証明で、東京、大阪、名古屋の三か所の公証役場でしかもらえないものだそうです。これはこの3か所は規模が大きいためこのアポスティーユの手続きまでできると聞きました。ただこのおじさんによると、アポスティーユはハーグ条約を結んでない国には提出してもかえって不必要なスタンプが押してあることがあだになるため、カナダの場合はアポスティーユをつけない形にしなければならないと言うことでした。

最終的にはアポスティーユをつけていないものを公証役場側で準備してくれて、それに公証の前で署名をするという作業をしました。

 

【所感】

今回の一連の作業で思ったことは、大使館側は最後には自分で調べて下さい、というそっけない感じです。資料の種類などは公証役場側で確認してくださいとも言われました。

公証役場では、「こちらは基本的に公証人がお客様が署名するのを公証するのみなので、国ごとの決まりはわからないので、大使館側に確認してその指示に従ってください。」と言われました。これはもっともな意見だと思います。

担当してくれた方が知識をお持ちでしたので、アポスティーユのことなどもよくご存じで助かりました。実際はそこまで親身になってお話をしてくれる方はそれほどいらっしゃらない場所が公証役場なのではないかと思います。

 

 

いかがでしょうか。

この実例から分かることは、

 

  1. カナダ大使館からは、有用な情報は得られないかも。
  2. 公証役場はカナダ大使館と連携しているわけではない。
  3. カナダ大使館が言うことと、公証役場が言うことは一致していない。
  4. 公証役場は公証をする組織であるため、あまり海外渡航の手続きについての知識がない。
  5. これらを踏まえ、結局何が必要なのか、聞いてもよく分からなかった。そのため、公証が円滑に得られるように、翻訳証明があるもの・ないもの、宣誓書があるもの・ないものなど、複数の書類を準備して公証役場に出向き、使えるものを使うこと。

 

実際のところ、大使館はビザの手続きなどの実務を行なっているわけではありませんので、聞いたところで答えていただくのは難しいと思います。また、公証役場は公証をすることが仕事の組織ですので、あなたが海外に行くために必要なことをご存知ではないんですね。

 

これらを踏まえ、私どもから、「カナダへ行くための書類はこのようにすべきである」と断定してお伝えすることができないのですが、少なくとも、

 

  • 戸籍謄本や戸籍抄本の英語版は必要である。
  • 翻訳証明があるものとないもの、両方を準備しておいたほうが便利である。
  • 宣誓書(私がこれらの書類を英語にしたという声明。もちろん英語)を準備しておいたほうが便利である。

 

この3つは間違いのないところです。

どうぞご参考になさってください。

 

なお、全国の公証役場の一覧は日本公証連合会のウェブサイトで確認できます。

 

公証役場一覧
http://www.koshonin.gr.jp/list

 

お近くの公証役場に出向いていただき、公証の手続きをすればよいのですが、アポスティーユ(公文書に対する外務省の証明)を取得できる公証役場とそうでない公証役場があります。

タイナーズが直接、公証役場にその理由を問い合わせたところ、「要望の多いところでは取り扱っており、そうでないところでは取り扱っていない。田舎のほうですとあまりアポスティーユの要望が少ないんです」とのことでした。

もしアポスティーユを必要としている場合は、事前にアポスティーユに対応しているかどうか、電話で問い合わせをしたほうがいいと思います。

 

 

 

戸籍謄本をはじめ、抄本や改製原戸籍、除籍謄本などの翻訳(英語)をご希望でしたら、お気兼ねなくご連絡ください。

タイナーズの戸籍謄本 翻訳サービス
http://www.tiners-p.com/family-register.html

 

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年末年始の休業期間につきまして

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翻訳のタイナーズは年中夢中でございますが、誠に勝手ながら、12月29日から1月5日の間は、休業をいただきます。

 

この期間にお問い合わせいただきました内容は、1月6日(金)より順次ご連絡させていただきます。

 

ご了承くださいませ。

皆様よいお年をお迎えください。

 

ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

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翻訳実績 所感2016年8月ぶん

 

8月も多くのご依頼をいただいた。

ビジネス系、論文系の内容の中に、ひょこっと婚姻受理証明書や婚姻届があると、ほっこりなごむ。

 

 

契約書・・・

○ニュージーランドの取引先企業との契約書4件(日本語訳)

商標の取り扱いがどうなるのか、まだ契約書の改変の余地がありそう。

 

契約書の翻訳

http://www.tiners-p.com/agreement.html

 

MSDS・・・

○防虫剤の製品安全データシート 2種類(英訳)

○ゴムパッキンの製品安全データシート(英訳)

いずれもスタンダードなMSDSだった。

ボトル容器の出荷検査成績表(英訳)

製品安全データシートに添付する位置づけの書類。

 

MSDSの翻訳

http://www.tiners-p.com/msds.html

 

ビジネス資料・・・

○化粧品会社の経営戦略用資料(英訳)

社内資料。秘匿性が高い

○保育文献の著作権に関する資料(英訳)

出版社の権利関係のお話、知的財産権についての内容。

○スポーツの専門ウェブサイトに掲載する文言(英訳)

索引欄を「あ行、か行、さ行・・・」のまま、英語で表記する。これだと外国人の方は、「りんご」を検索するのに、Appleの「A」ではなく、「ら行」を見なくてはならない。あまりにも不便だったため、依頼者様にご報告。「クライアントは、英語は飾りに使うので、このままいく」とのこと。

 

パンフレット・・・

○外国人向けの料理教室のパンフレット(英訳)

レストランのメニューや料理教室のパンフレットは、いつも美味しそうだなあと思いながら翻訳。イメージを掴むためにこの「美味しそうだなあ」は大事。

○芸術に関するサミットのレセプション用資料とリーフレット(英訳)

開催まで1ヶ月となった段階での資料・リーフレットの作成。依頼者様の作成と我々の翻訳が同時進行で行なわれた。なかなかタイトだったが、いいものができた。

 

アブストラクト・・・

○家庭科学習についての論文アブストラクト(英訳)

生徒ごとの家庭を考慮する視点があって興味深かった。

○体育教育と人間形成の関連性についての論文アブストラクト(英訳)

体育と人間形成を結びつける視点があってなるほどと感じた。

○災害時の被害軽減についての論文アブストラクト(英訳)

東日本大震災、熊本地震以降、「災害時」という言葉が非常に重く、心に届く表現になった気がする。

 

韓国語に関する書類・・・

○婚姻受理証明書・戸籍謄本・住民票(韓国語訳)

○受理証明書および全部証明書(韓国語訳)

いずれも韓国語訳。スタンダードな書類。婚姻受理証明書はなごむ。

 

韓国語の翻訳

http://www.tiners-p.com/korean.html

 

行政の書類・・・

○婚姻届(日本語訳)

この手の書類は、どの国のものでも、ほんわかする。

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【16年7月】ご依頼実績 出生証明書、基本証明書、婚姻関係証明書、論文タイトル、アブストラクト

 

7月にご依頼いただいた内容のご案内、まずは個人様からのご依頼です。

 

出生証明書(日本語訳)

フィリピンの行政が発行した出生証明書の日本語訳です。

行政の書類ですので、カチッとした書類ではあるのですが、特徴的なのは、フィリピンの行政の書類って、微妙に大きいんです。

ふだん、われわれが市役所や法務局で書類を取るとき、住民票でも登記簿でも、たいていはA4の大きさなのですが、フィリピンの書類は、ひと回り大きいと言うかなんというか、縦がちょっと長いんです。

ですから、お客様に原本をお送りいただくとき、スキャンしてお送りいただく場合は妙にスキャンがしにくいんです(苦笑)

ファックスの場合は、ファックス機によったら、A4の大きさしか対応していないものもありますので、上半分と下半分をコピーして2枚にして、というお送りのいただき方です。

 

そしてもう一つ、フィリピンの書類には大きな特徴があるんです。

それは、印字がとても「雑」だということです。とっても読みづらくて、読めない箇所が結構あります(笑)

読めない箇所は、お客様も読めませんし、私たちも読めませんし、ということで、翻訳原稿ではブランクにするのですが、その後、お客様から「提出先にはじかれた」というお話は聞きませんので、大丈夫なんだと思います。だって、誰も読めませんし、フィリピン行政に聞くというのも、そこまでしなくてもと思いますもんね。

英語の翻訳サービスはこちらです。

 

基本証明書・婚姻関係証明書(日本語訳)

韓国語(ハングル)から日本語への翻訳です。

どちらも韓国の行政が発行する書類です。

韓国の書類は、仕様が日本とほぼ同じで、なんとなく馴染みがあるような印象を受けます。

韓国語の翻訳サービスはこちらです。

 

数学教育についての論文タイトル(英訳)

論文のタイトルのみのご依頼でした。(日本語から英語への翻訳)

日本語タイトルだけで翻訳することもできる場合がありますが、アブストラクトを資料としてお送りいただきますと、タイトルの意味を理解しやすくなりますので、英訳の精度が高くなるはずです。

論文タイトルの翻訳サービスはこちらです。

 

道徳教育についての論文アブストラクト(英訳)

アブストラクトとキーワードのご依頼でした。(日本語から英語への翻訳)

学校の「道徳」の授業に関する研究ですので、そもそも内容が難しいですね。興味深いアブストラクトでした。

アブストラクトの翻訳サービスはこちらです。

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