登記簿謄本 目的「等」?


 
会社の登記簿謄本のお話です。
 
先日ご依頼いただいた登記簿の翻訳について、

項目「目的」欄が、「目的等」となっていることに気がつきました。

 
弊社では、登記簿謄本の翻訳のご依頼は、かなり多くいただいていますので、「慣れたもの」ではあるのですが、項目「目的」欄が、「目的等」になっているのは初めてで、少し驚きました。
 
法人の役員様であれば皆様ご承知のとおり、登記簿の目的欄には、その会社の事業目的が書かれています。法人登記をする際にどういった事業を行なう事業体かを反映している箇所ですね。

それが目的「等」となっていることで、まるで事業目的以外の何かが書かれているように見えてしまいます。

 
その実、どうだろうと思い、法務局に問い合わせをしてみたところ、丁寧に教えてくださいまして、
 

 
原則は「目的」を使いますが、目的と事業を区別して書かれる場合もあるので、「目的等」という表現を使っています。
公益の法人などでは、「目的等」を使うことがあります。

 
とのことでした。
 
目的と事業とを分ける、という点について少し分かりづらく、法務局の担当者さんもお答えに迷っていらっしゃるように見受けましたが、いずれにしても、目的と事業を分けて記載するケースもあるらしく、本件のような普通法人(株式会社)で「目的等」を使うのは珍しそうにもおっしゃっていました。

 
ちなみに、

先日ご依頼いただいた登記簿の翻訳については、とくに目的と事業とを分けて記載しているわけではありませんでしたので、「等」については考慮せず、文字通りの意味である事業目的という理解で表現しました。
 
その結果、問題なくお使いいただけましたので、このご対応は正しかったわけです。

 
 
そういえば、まったく余談になりますが、「目的」の中身、つまり記載されている事業内容について、たまに、日本語がおかしい場合や、ごく稀に誤字があったりするんです。
これは想像ですが、定款を作るときに、日本語のおかしさや誤字があって、それを誰も気がつかずにそのまま登記簿謄本に反映されてしまった、ということなんじゃないのかなあと思います。
 
実際のところ、ちょっとした言葉の違いだけですので、大勢に影響はないと思いますが、せっかくの登記簿謄本(会社の履歴書)ですので、正しいほうがいいのに、とは思いますね。
 
 
登記簿謄本の翻訳を、日常的に行なっています。
https://www.tiners-p.com/certificate.html
 

カテゴリー: 戸籍謄本・履歴事項全部証明書・全部事項全部証明書   タグ: ,   この投稿のパーマリンク