部署や肩書きの翻訳は、実際の業務内容が大事になります

名刺

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

稀に、名刺や社員さんのプロフィール紹介などで、所属の部署や肩書きの翻訳をご依頼いただくことがあります。

 

で、そういった場合、依頼者様には、その部署はどういったことをしているのか、その方はどういった職域なのかを、お伺いしています。

 

 

たとえば、

 

総務部

 

といっても、では日本語のとおり、総務(つまり、社の事務全般を司る部署)として認識すればいいかというと、ちょっと違います。

 

総務は一般的に社の事務全般を司る部署ではありますが、その業務内容は多岐にわたります。

 

経理や人事を行う課が総務部の中にある場合もあれば、そもそも総務部、経理部、人事部、と部署が分かれている場合もある。

 

社員の肩書きでもそうだ。

 

総務部マネージャー

 

といっても、でもこれではその社員の職域が分からないので、具体的に総務部でどういったマネジメントをする立場であるのか、などが大事になります。

 

とまあ、総務や経理、人事などであれば、業務内容や職域はイメージしやすいですが、会社様によっては、珍しいといいますか複雑な部署や肩書きがありますからね。

 

 

もちろん、どこまで翻訳に反映していくかという、依頼者様のご要望にもよりますが、いずれにしても部署や肩書きの周辺情報があるのとないのとでは、かなり精度は違ってきます。

 

 

 

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学会の後の懇親会 司会者はジェスチャーがあってもいいかも

 

学会の後、懇親会を行うことが多いですね。

その懇親会では、日本人研究者をはじめゲストとして学会に招かれた外国人研究者の方もいます。

 

懇親会で同時通訳または逐語通訳が入ることは滅多にありませんので、司会者が英語で司会進行をすることになります。

 

で、そんな英語での司会進行。

 

日本人の場合、欧米(英語圏)に比べて身振り手振りというのは少ないですが、外国人のゲストがいる場合は、ある程度のジェスチャーを加えて司会進行をしていただくのもいいかもしれません。

 

と、日曜の昼下がり、司会進行の翻訳原稿を作成していて思うのでした。

 

 

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1組(ひとくみ)は、「Pair」か「Set」か

イスは何脚?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少々細かい話で、でも契約書の翻訳では重要なことをひとつ。

 

 

イスが1組(ひとくみ)あります。

 

 

この文章を見て、イスは何脚あると思いますか?

 

2脚?

 

ではなくて、実は正解は、

 

わからない。

2脚かもしれないし、または3脚以上かもしれない。

 

です。

 

 

つまり、この「組」は、

 

2つ以上を取り合わせたひとまとまりのもの(引用:Yahoo!辞書 http://dic.yahoo.co.jp/

 

という意味を持つ言葉なんですね。

 

ですから イスが1組(ひとくみ)あります。 といっても、もしかしたら2脚で1組かもしれませんし、3脚で1組かもしれません。

 

4脚、5脚、6脚・・・まあ100脚で1組なんて、常識的にはないでしょうが(笑)、考えられなくはないですね。

 

 

ですから、契約書の文言で、実際に何個あるかが分からない場合で、1組(ひとくみ)とか2組(ふたくみ)という記載があった場合、

 

1Pair、2Pair

 

と表記するのは、間違いである可能性があります。

 

この場合は、

 

1Set、2Set

 

のほうが正しいです。

 

 

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取扱説明書の翻訳に際して

ts

Panasonic プラズマリフレ新鮮風 EH3551より

 

 

家電や医療機器の取扱説明書は、もう一昔前とは異なり、海外でも販売することが当たり前になった昨今では、日本語のみならず、英語、中国語、韓国語などなど、多言語化するのが当たり前になっています。

 

私どもも、平素、取扱説明書の翻訳をする機会が多くございますが、もし今、あなた様がご依頼をお考えでいらっしゃるなら、ご準備いただきたいものがあります。

 

それは、取扱説明書の現物(PDFやファックスでも可)です。

 

 

ご依頼をいただく際、たとえばワードファイルに翻訳を希望される原文(日本語)をお送りいただくわけですが、どうしても、文字情報だけですと、前後関係がよくわからない場合があります。

 

たとえば、

 

「このピンを寄せる」

 

という文言があったときに、

 

ピンは何のピンなんだろう??

寄せるのは右だろうか、左だろうか、はたまた上だろうか、下だろうか??

 

というふうに、多くの取扱説明書は、図(または写真)と文字情報でもって説明する場合がほとんどですから、文字情報だけだと、細かなところまでがよくわからないんですね。

 

 

 

そのために、現物(PDFやファックスでも可)があったほうが、翻訳の精度が格段に高くなります。

 

もし、「クライアントから文字情報しか預かっていないんです」ということでしたら、もちろん文字情報だけでも翻訳させていただきますが、その後の処理などを考えると、現物をメール添付やファックスなどでお送りいただいたほうが、円滑ですね。

 

詳しくは、お問い合わせください。

 

 

 

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新年のご挨拶

 

昨年末、珍しいご依頼をいただきました。

 

珍しいといっても内容ではありません。

内容は、契約書や契約書に附帯する各種の書類、そして機器のマニュアルの翻訳で、私たちが得意とするところです。

 

何が珍しいかと言えば、その分量。お取引させていただく規模です。

 

年間のご契約で、実に弊社が1年間に作成する分量の3倍のボリューム(汗)

 

申し訳ございません。現在のタイナーズの規模では、1社様からご依頼いただく分量は、A4用紙にして年間500ページくらいが限度です。かようなご依頼が20社様からいただきますと、もういっぱいいっぱいの状態です。ご不便をおかけいたします。

 

多くの企業様、組織・団体様から、多くのご要望をいただくことは、大変光栄でございます。

 

そんななかで、クオリティの高いサービスを提供したいという思い、依頼者様お一人お一人に温かに丁寧に親切にご対応申し上げたい、これらを私たちの翻訳業務における存在意義と位置づけています。

この目標はもちろん依頼者様のためというのがありますが、本質的には、クオリティの高い仕事をしたほうが私たち自身が「やりがい」や「生きがい」や、それらから得られる「楽しさ」を感じられるという思いがございます。

 

本年2013年は、クオリティの高い翻訳サービスを、昨年よりも多くの皆様にご提供できるように、ご要望に沿うことができるように、そんな思いをもって臨んでまいります。

 

 

改めまして、

2013年もタイナーズをよろしくお願い申し上げます。

 

 

2013年1月4日 営業はじめの日に

翻訳専門 タイナーズ一同

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読点の位置で意味は変わる(契約書やNDAでも役立つ)

 

ウェブサイトの新着ページなどで、短い文章で情報を伝えるということが、しばしばあります。

 

そのウェブサイト文章(日本語)を英語に翻訳する際、原文である日本語を正しく理解する必要があります。

 

押さえるべきポイントは複数ありますが、興味深いのは、読点(、)の位置ひとつで意味がかなり変わってしまうという点です。

 

たとえば、下記の一文。

 

~~

当社は、東京都千代田区に所在する電子部品メーカー『シマタニ電子工業』と『シマタニ・河合テクニカル』を共同設立しました。

~~

※社名は架空です。

 

シマタニ電子工業は、どこに所在していますか?

答えは、「東京都千代田区」です。

 

シマタニ・河合テクニカルは、どこに所在していますか?

答えは、「わからない」です。

 

これらが正しい理解です。

 

 

いっぽう、下記の一文。

 

~~

当社は、東京都千代田区に所在する、電子部品メーカー『シマタニ電子工業』と『シマタニ・河合テクニカル』を共同設立しました。

~~

 

これだと、シマタニ電子工業は、どこに所在していますか?

答えは、「東京都千代田区」とも取れますし、「わからない」とも取れます。

 

これだと、シマタニ・河合テクニカルは、どこに所在していますか?

答えは、「東京都千代田区」とも取れますし、「わからない」とも取れます。

 

 

つまり、「東京都千代田区に所在する」のあとに読点(、)が入っていることによって、この「東京都千代田区に所在する」が『シマタニ電子工業』につながっているのか、『シマタニ・河合テクニカル』につながっているのかが、分からないわけですね。

 

読点(、)ひとつの違いでこれだけ意味が変わってしまうんです。おもしろいですね。

 

実際の翻訳では、事前に、または事後的に、依頼者様の背景や共同設立した法人について細かにお伺いしますので、どちらの所在地なのかが分かりますが、上記の一文だけですと、なかなか判断に迷ってしまいますね。

 

 

パッと見、間違えてしまいそうなこの違い。実は、この手のちょっとした表現の違いで意味が変わるこの捉え方は、各種の契約書や約款、NDA(秘密保持契約)などの書面では、より重要性が高くなります。よくよく読んでおかないと、あとで「あれ?!思っていたのと違う(汗)」というふうになりかねません。

 

よくあるのが、

 

A、その他BC

これは、Aがひとつのグループで、BCがもうひとつのグループを指します。

 

Aその他BC

これは、AもBもCも同じひとつのグループです。

 

AとB

前後の文脈を見ないと、AとB両方なのか、AかBどちらかなのかが分かりません。

 

 

なかなか難しいですね。

 

 

 

最後に、余談ですが、これだとどうでしょう?

 

~~

東京都千代田区に所在する当社は、電子部品メーカー「シマタニ電子工業」と「シマタニ・河合テクニカル」を共同設立しました。

~~

 

東京都千代田区に所在しているのは、どの会社ですか?

 

はい、カンタンですね。答えは「当社」です。

 

 

契約書の英訳・和訳(ネイティブチェックあり)
https://www.tiners-p.com/agreement.html
 
 

以下の内容も読まれています。
 
「互いに」契約書では3社でも4社でも5社でも使える!
https://www.tiners-p.com/blog/615
 
(英訳の前に)日本語の契約書はそもそも正しいですか?
https://www.tiners-p.com/blog/1079
 
 

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損益計算書はIncome Statement?それともP/L?

 

財務諸表のひとつである損益計算書。

 

経営者の方や、会社、組織・団体の経理の方でしたら、普段、よく目にしている書類です。

 

損益計算書は英語では、Income Statement と書きます。

普段、英語の財務諸表を見ると、いちばんうえに、Income Statementって記載されていて、とくに違和感なく「ああ、損益計算書だな」って思っていらっしゃると思います。

 

 

直訳すると、Income(収入)の Statement(報告書)ですが、でもこれって何か違和感を覚えますね。

損益計算書っていうのは、費用と収益を明確にして利益(もしくは損失)を算出するものですから、Income(収入)の Statement(報告書)ですと、どうも収益だけの明細のような気がしますね。ですから日本語にいうと、Income&expense(収入と支出の) Statement(報告書)のほうが適切な気がします。

 

 

いっぽう、損益計算書には、別の書き方もあります。そのひとつがProfit and Loss Statementです。

 

これのほうが馴染みがありますね。いわゆるP/Lの略です。Profit and Loss(利益と損失)の Statement(報告書)ですから、こちらはしっくりきます。

 

 

ほかにも、Statement of Incomeという書き方もあります。(アメリカやイギリスで使い方が異なります)

 

 

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年末年始の休業期間につきまして

 

平素は弊社原稿作成サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

 

さて、翻訳専門のタイナーズは年中夢求でございますが、誠に勝手ながら、下記の期間を休業させていただきます。

 

2012年12月29日(土)~2012年1月3日(木)

 

年内のお問い合わせは12月28日(金)18:00までとさせていただき、年明けは、1月4日(金)から営業を開始させていただきます。

(短縮ではなく、通常通り10:00~18:00の営業時間でございます)

 

なお、休業中にいただきましたメール・ファックスにつきましては、1月4日(金)以降に順次お返事をさせていただきます。

 

ご了承のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

本年も大変ご愛顧いただき、誠にありがとうございました。

2013年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。

 

よいお年をお迎えくださいませ。

 

 

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「協調性がある」日本ではマル、欧米ではバツ

 

「協調性がある」

 

日本では大変重要なスキル(性格)ですが、欧米ではネガティブに捉えられる可能性があります。

 

「チームの現状を把握することができる」「組織において積極的な役割を担っている」という表現を用いたほうが賢明です。とくに留学の推薦書や、海外での人材紹介の書類、ウェブサイトでの会社紹介では考慮することを薦めします。

 

 

これら日本と欧米での協調性に対する認識の違いは、農耕民族と狩猟民族の違い、あるいは全体主義と個人主義の違いなどによるところが大きい。

 

突っ込んだお話をすると非常にアカデミックな内容になるため、稿を改めてお伝えしたいと思います。

 

 

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ウェブサイト翻訳のちょっとした「コツ」

 

よくご依頼をいただく内容のひとつに、ウェブサイトの翻訳があります。

 

とくに多いケースが、ウェブ制作会社やデザイン会社が、自身のクライアントから依頼を受けて、それを私たちが翻訳する場合です。

 

皆さんもよくご覧になったことがあると思います。

元々が日本語のウェブサイトで、英文にも対応しているような、そんなサイトですね。

 

↓こんな感じ

 

 

 

ウェブサイトの文章は、論文や手紙などと比べて、一文ごとの文字数が少ないのが特徴です。箇条書きの箇所なんかも多くあります。

結局、文字数が少ないというのは、情報が少ない、周辺情報もない、という状態ですので、専門用語を知っているかどうか、というお話ではなく、意図していることが分かりづらい場合があります。

 

もちろん、原文だけでも翻訳は可能ですが、私たちとすれば、「せっかくご利用いただくのですから、しっかりとした原稿を」と思います。

 

そのため、翻訳過程では、原文を元に、お客様にお電話でのヒアリングを行い、周辺情報をお伺いします。それによって、翻訳時の表現やワーディングの精度を高いものにしていくという手はずです。

といっても、お客様にクライアントがいらっしゃる場合、なかなか「私たちが直接お話を」というのは難しいと思います。(ホントはお伺いできればベストなのですが)

 

そんなときは、いったん作成過程に入り、翻訳原稿に注書きを入れてお送りします。

その内容をクライアントにお見せいただき、ご評価をいただいて、私どもで修正内容・ご要望を反映していく、という流れを取っています。

 

同じ文章でも、ワーディングや表現の仕方によって、かなりイメージが違ってきますので、ここは大事にしたいところですし、私たちがウェブサイト翻訳でもっとも注意を払っている部分です。

 

 

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